はじめての茶道

お稽古の持ち物をそろえる|一式いくつ必要か、袋はどちらにするか

田村ゆき

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はじめに道具の色やサイズ、作法は、流派や先生によって違います。道具を買う前に、通う教室の先生に一度確認してください。

お稽古に通いはじめると、小さな道具がだんだん増えていきます。帛紗(ふくさ)、扇子、懐紙(かいし)、菓子切り。どれも片手で持てるものばかりなのに、いざそろえようとすると「それぞれ何個いるのか」「何に入れて持っていくのか」で迷います。

道具ひとつひとつの選び方は、それぞれ別の記事にまとめました。この記事はその上の段の話で、数と入れ物に絞ります。

ふだんのお稽古に持っていくもの

毎回持っていくのは、だいたいこの5つです。

これに、流派によって足されるものがあります。裏千家なら古帛紗(こぶくさ)、表千家と武者小路千家なら出帛紗(だしぶくさ)が入ることが多いです。何を自分でそろえるかは裏千家・表千家・武者小路千家の記事にそれぞれ書きました。

お茶碗や棗(なつめ)のような大きな道具は教室のものを使うのがふつうなので、自分で買うのはここまでです。

いくつ必要か

数で迷いやすいところだけ書きます。

帛紗は一枚から始められます。 ただ、使っていくうちに洗いたくなるので、続けるつもりなら二枚あると困りません。乾くまで待たずに次のお稽古に行けます。

扇子は一本。 開かずに置くだけの道具なので、傷みにくく、買い替えの機会はあまりありません。

懐紙は減っていく消耗品です。 30枚で一帖(いちじょう)と数えます。一帖持っていけば一回のお稽古で足りなくなることはまずないので、持ち歩き用に一帖、家に予備を一帖という形がいちばん気が楽です。

菓子切りは一本。 鞘つきのものを袋に入れておけば、毎回の支度で考えなくて済みます。

ポイント

つまり、増やすべきものは懐紙(消耗品)と帛紗(洗い替え)だけです。残りは一つずつでずっと使えます。

懐紙(予備の一帖)

懐紙(予備の一帖)

減っていくもの。家に予備を一帖置いておくと切らしません。

鞘つきの菓子切り

鞘つきの菓子切り

袋に入れっぱなしにできるので、支度が一つ減ります。

帛紗ばさみと数寄屋袋、どちらにするか

小物をまとめて持ち運ぶ入れ物は、大きく二種類あります。

帛紗ばさみは、帛紗や懐紙を入れる小ぶりなものです。

数寄屋袋は、それより大きめです。懐紙・帛紗・扇子・菓子切りといったものをまとめて入れるのに使われます。茶道具店の例を見ると、幅21センチ・高さ15センチ・奥行き3センチほどのものがあり、奥行き(マチ)があるので、ものが重なっても入ります。

選び方の目安はこうなります。

帛紗ばさみ 数寄屋袋
大きさ 小ぶり ひとまわり大きい
向いている使い方 帛紗と懐紙が中心 扇子や菓子切りもまとめて一つに
持ち運び かさばらない お茶席以外の持ち物入れにも使えます

迷ったら、扇子が入るかどうかで決めるのが分かりやすいです。扇子まで一つにまとめたいなら数寄屋袋、帛紗と懐紙だけ入れて扇子は手に持つなら帛紗ばさみで足ります。

なお、数寄屋袋には小さめ・大きめ、女性用・男性用があり、流派によっても選び方が違うとされています。教室で指定があることもあるので、買う前に先生に一度聞いてください。

帛紗ばさみ

帛紗ばさみ

帛紗と懐紙が中心なら、こちらでかさばりません。

数寄屋袋(マチのあるもの)

数寄屋袋(マチのあるもの)

扇子や菓子切りまで一つにまとめたいときに。

袋の大きさは「折れずに入るか」で見る

袋の寸法は商品によってかなり幅があります。数字で選ぶのは難しいので、入れるもののほうから見るのが確実です。

見るところは3つです。

  1. 懐紙が折れずに入るか……懐紙は男女でサイズが違い、男性用のほうが一回り大きいので、袋もそれに合わせたものが要ります
  2. 扇子が入るか……扇子は細長いので、袋の横幅が足りないと斜めに入れることになります
  3. 古帛紗や出帛紗を折り曲げずに入れられるか……柄のある裂地(きれじ)なので、折り目をつけたくありません

セットで買う場合は中身と袋の大きさが合っているので、この心配はありません。単品でそろえるときだけ気をつけてください。

出かける前の中身チェック

袋に入れっぱなしにしておけるものと、毎回入れ直すものを分けておくと、支度が早くなります。

入れっぱなしにできるもの:扇子、菓子切り(鞘つき)、古帛紗・出帛紗

毎回見るもの:

  • 帛紗……前回のものが入っているか。洗って干したままになっていないか
  • 懐紙……残りが数枚になっていないか。湿気ていたり折り目がついていないか
気をつけたいこと

いちばん多い忘れものは帛紗です。洗ったあと干した場所に置いたままになりがちなので、乾いたらすぐ袋に戻す癖をつけると防げます。二枚持っていれば、片方が乾いていなくても困りません。

洋服で行く日の服装はお稽古に洋服で行く日の服装に、着物の日の支度は着物でお稽古に行く日の準備にまとめました。初釜のように少し足すものがある日は初釜に呼ばれたときの持ち物と服装を見てください。

まとめ

  • ふだんのお稽古は帛紗・扇子・懐紙・菓子切り・袋の5つ。流派によって古帛紗か出帛紗が足される
  • 増やすのは**懐紙(消耗品)と帛紗(洗い替えに二枚)**だけ。あとは一つずつで足りる
  • 懐紙は30枚で一帖。持ち歩き用に一帖、家に予備を一帖
  • 袋は扇子を入れるかどうかで決める。入れるなら数寄屋袋、帛紗と懐紙だけなら帛紗ばさみ
  • 袋の大きさは数字より、懐紙・扇子・古帛紗が折れずに入るかで見る
  • 袋は流派や教室で指定があることもあるので、買う前に先生に確認する

あわせて読みたい本

  • 『茶道を始める前に読む本』(田村ゆき)体験に行く前の不安を、ひとつずつほどく一冊。

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