お稽古に通いはじめると、いちばん早くなくなるのが懐紙(かいし)です。帛紗(ふくさ)や扇子は一度買えば長く使えますが、懐紙は毎回使って減っていきます。
その割に、どれを買えばいいのかは意外と分かりにくいものです。売り場には無地も柄もあり、サイズも一種類ではありません。この記事では、懐紙の使い道から、最初の一帖(いちじょう)の選び方までを順に見ていきます。
懐紙は何に使うの?
懐紙は、二つ折りにした和紙の束です。名前のとおり、着物の懐(ふところ)に入れて持ち歩きます。
お稽古やお茶席では、おもに次のように使います。
- お菓子をのせる:出されたお菓子を、懐紙の上に取っていただきます
- 口をつけたところを清める:お茶をいただいたあと、茶碗の飲み口を指でぬぐい、その指を懐紙で押さえます
- お菓子を持ち帰る:食べきれないときに、包んで持ち帰ることがあります
一枚の紙が、お皿にもナプキンにも包み紙にもなる、というのが懐紙のおもしろいところです。
ただし、どの場面でどう使うかは、流派と先生によって教え方が違います。折り目(輪)を手前にするか向こうにするか、といった細かいところも同じではありません。お稽古では、先生の教えるとおりが正解です。
サイズは男女で違う
懐紙には、女性用と男性用があります。違うのは大きさです。
| だいたいの大きさ | |
|---|---|
| 女性用 | 約14.5cm × 17.5cm |
| 男性用 | 約17.5cm × 20.6cm |
数ミリの違いはメーカーによってあります。売り場では「女性用」「男性用」と書かれて並んでいるので、表示を見れば迷いません。
男性用のほうが一回り大きく、そのぶん帛紗ばさみも大きめのものを使います。道具をセットで揃えるときは、懐紙のサイズと入れ物のサイズが合っているかを見ておくと安心です。
何枚あればいい?
懐紙は、ふつう30枚で「一帖(いちじょう)」と数え、その単位で売られています。
一回のお稽古で使うのは数枚ほどです。ただ、使う枚数はその日に何をするかで変わりますし、湿ったり折り目がついたりした紙は使いません。一帖を持っていけば、一回のお稽古で足りなくなることはまずありません。
減ってきてから買いに走るとあわてるので、予備を一帖、家に置いておくと気が楽です。まとめ買いしても傷むものではありませんが、湿気は嫌うので、しまう場所には気をつけます。
どこにしまうか
着物なら懐に入れますが、洋服でお稽古に行く日はそうはいきません。洋服のときは、帛紗ばさみ(ふくさばさみ)や数寄屋袋(すきやぶくろ)に、帛紗や扇子と一緒に入れて持っていきます。
懐紙だけを入れる「懐紙入れ」もあります。鞄の中で角が折れたり汚れたりするのを防げるので、持ち歩く時間が長い人には便利です。
折れ曲がった懐紙や、汚れのついた懐紙は使いません。鞄の中で他の荷物に押されないように入れておきます。
無地と柄、どちらを選ぶか
はじめての一帖は、白の無地を選んでおけば間違いがありません。お稽古でもお茶席でも使えます。
売り場には、透かし模様の入ったものや、季節の絵が描かれたもの、色のついたものもあります。こうした懐紙は、季節のお菓子に合わせたり、家でお客さまにお出しするときに使ったりします。
ただ、お稽古で柄物を使ってよいかは、教室によって考え方が違います。白無地しか使わない教室もあれば、季節のものを楽しむ教室もあります。買い足すときに、先生や先輩に一度聞いてみるのがいちばん確実です。
まとめ
- 懐紙はお菓子をのせる・指を清める・包むのに使う、お稽古の消耗品
- サイズは女性用が約14.5×17.5cm、男性用が約17.5×20.6cm
- 30枚で一帖。一帖持っていけば一回のお稽古で足りなくなることはまずない
- 洋服の日は帛紗ばさみか懐紙入れに入れて持っていく
- 最初の一帖は白無地。柄物を使えるかは教室によって違うので、先生に確認を